手作りご飯で栄養バランスがくずれる?
自分のウチのコに、いざ手作り食を作ってみようかと思っても、
みなさんのうちの、ほとんどの方々は
栄養士さんなどプロフェッショナルな栄養学の知識などお持ちではないでしょう。
だから、素人がいきなり手作り食なんて作って与えたら
栄養バランスが崩れてしまうんじゃないか?
と考えてしまい、二の足を踏んでいる人がけっこう多いようです。
『栄養バランス』、、、
確かに、食物は大切なペットの身体を作るもの。
何かが起こってはたいへんです。
環境省から発行されていルパンフレット
「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」
には、
”手作りフードには利点もありますが、十分な知識が必要です” (p.14より)
などの記載があります。
また、企業が製造するペットフードは様々なAAFCO(アメリカ飼料検査官協会)などの
機関が定めた基準値をもとに作られています。
ペットフード協会が認定する『総合栄養食』の基準を満たすフードは、
「これと水さえ与えておけば安心!」と謳われています。
手作り食を作るってことは、
フードに代わってそんな細かい基準値を
毎食毎食クリアしていくこと・・・
だとしたら、それはたいへんなことですよね。
でも、本当にそんなふうにしていかないと
安全な手作り食は作れないのでしょうか。
私はそうは思いません。
なぜかというと、、、
そもそも皆さん、
主婦の人もそうでない人も
たまにでも自炊する人は、
お家でご自身やご家族のためにご飯を作りますよね。
メニューを考える時、その1食の中で、
この栄養ととこの栄養素が、これこれのバランスで入るように・・・
なんて考えますか?
冷蔵庫にあるもので作ったり、
「きょうは◯◯の特売日だった!」
という理由でその食材を使った料理になったり、
昨夜の残りの1品をついでに食べたりしてますよね。
自炊しない方も
外食で何を食べるか考える時、
1食1食の中で完璧な栄養バランスを満たしてくれるメニューを求めていますか?
たとえ求めたとしても
そんなものを提供してくれる店がありますか?
そう、ないんです。
そして、もしそれが問題だったら、
今頃、人類は皆、深刻な栄養失調に陥っているはずではないでしょうか
そもそも人間やイヌ・ネコ含めた生物の身体というものは、
そんな繊細に、毎食毎食絶妙のバランスを維持した食事を摂らなければ
いちいち具合が悪くなるようにはできていないのです。
毎回・毎日、いろいろなものを食べて
長期間かけて、必要な栄養素がある程度以上満たされていれば、
身体は正常に働きます。
もしも長期間に渡って、
ある栄養素が必要量摂取されることがなかった場合、
欠乏症になるわけですが、
その段階まで行ってしまっても、
そこで気がついて補給すれば間に合うんです。
水や酸素はもし欠乏したら、
あっという間に具合が悪くなり
命に関わります。
でも各栄養素やそのバランスというものは、
崩れていても大丈夫なんです。
人間社会でもそうですが、
自然界のことを考えてみてください。
食べられる日もあれば、そうでない日もある
たまたまその日に食べられるものを食べて、
何日も生きていかれるように
身体は自己調整機能が備わっているのです。
ペットフードを与えられているイヌやネコのほとんどは、
それだけを食べて生きているわけですが、
手作り食の場合は、その日その日
いろいろなものを食べることになります。
食事が単品の素材のみで作られているような
極端なことをしてしまうと長期的には問題ですが、
みなさんが食べている家庭料理と同じように
その時その時でいろいろな素材を使って
与えていれば、それでよいのです。
心配いりませんよ~~♪